涙の一局

大袈裟な言い方ですが、先日の子供囲碁教室での出来事です。

長女、ひーちゃんが先生に昇級させてほしいと直談判しました。

先生とのテスト対局の後、教室の時間内に4局打って2勝2敗だったら昇級できるという、ノルマが与えられました。

1局目は小学1年生の19級のお兄ちゃんに勝利、2局目は小学4年生の15級のお姉ちゃんに勝利しました。

もちろん置き碁ですが、普段はほとんど勝っていない相手なので、勢いとやる気を感じました。

ここでひーちゃんは昇級できると喜びましたが、先生に「あと2局打たないと上がれないよ」と言われ、モチベーションが下がってしまい、3局目は、1局目に勝った相手にボコボコにされてしまいました。

そこでひーちゃんは号泣し打てなくなってしまい、制限時間もかなり迫って来ていて、早く泣き止んで次の対局を打たないと昇級は出来ません。

でもなかなか涙は止まりません。

私は同じ教室の別クラスを担当していたのですが、ひーちゃんを慰めに入りました。

でも私が慰めに入ったことにより、余計に甘えて打てなくなりました。

もう、打たなければ間に合わないというタイミングで、まだ泣き止まないひーちゃんに打つのか、諦めるのか問いました。

その時ひーちゃんは「諦める」と言いました。

私は、心を鬼にして突き放しました。

そんな簡単に諦めるんや!!!と厳しく言いました。

そしたら大泣きしながら打ち始めました。

気持ちを切り替えたというより、ママが怖いからという感じだったと思います。

私がいると甘えて泣き続けるので、私は退室し、ひーちゃんに気付かれないように、猛暑の屋外で見ていました。

すぐに泣き止み、真剣な表情でちゃんと打っていました。

そして晴れて昇級させてもらえました。

昇級のチャンスなんて、何度でもあります。むしろ昇級できるかどうかなんて、母親の私からしたら、どうでも良いのです。

その過程が最重要と思うのです。

諦めかけたひーちゃんに、諦めないことの大切さを分かってほしかったのです。

諦めずに打ったことも嬉しかったですが、もう一つ嬉しかったのは、先生とのテスト対局から、4局目までずっと正座で打っていたことです。

うちの教室は、挨拶の時だけ正座をするようにと教えています。なので対局中は正座でなくても良いのすが、気持ちが行動に表れているのが伝わって嬉しかったです。

だからこそ諦めてほしくないと思いました。

囲碁を通して強い心の育成、試行錯誤で私も辛くなる時もありますが、うまくいっていると思います(^-^)